›December 12, 2004

お墓完成

カテゴリー: 想い出 / 0 コメント: 投稿する / 見る

 父の墓が完成しました。

 遺言に「墓はいらない」と言っていた親父ですが、墓を作ることになりました。親父の遺志に反するので違和感を持っていましたが、お袋曰く「死んだら一緒に入りたい。一人で墓に入りたくない。」、姉も「孫たちに爺ちゃんはここにいるのだよ。」と示せる場所があった方が良いと思っていたようです。
もっともな話です。納得せざるを得ませんし、親父も納得してくれることでしょう。

 10月に母と姉が都内の墓地を探していました。見に行った、とあるお寺の墓地は(良くある光景ですが)せまく密集していて、しかもお墓の背が高いので「威圧感」が大きくてあまり好きではありませんでした。もう一カ所候補地がありましたがこちらの方は、お墓の背も低く、塔婆(とうば)も少なくて良い雰囲気でした。本当は仏教にとって大切なものだと思いますが、この塔婆が何十本もそびえているとどうしても気味の良いものではありません。どうやら無宗教の墓地だそうです。陽当たりも良く、通路も広めなので墓地という感じは強くありません。
 近隣の住民の方の感情にも配慮して、陽当たりや景観に気を配っているのでしょう。
 ボクの田舎の墓地は以前、いわゆる「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくる昔ながらの墓地で、木がうっそうと茂っていて昼間でも暗く、蚊が多くて嫌でした。ましてや夜など真っ暗で、当然子供の頃は行きたくない場所でした。今年行ったら、その墓地も大きな木が切られてかなりきれいになっていて驚きました。
 誰しも家の近くにそのようなゲゲゲの鬼太郎然とした墓地が出来て欲しくないものです。

 出来上がりましたとの連絡があったので、見に行ってきましたが、きれいに出来ていました。墓石の刻印はお袋の希望で「春の岬」にしました。
 遺灰はまだ入っていませんが、来年の春ぐらいに納骨の予定です。
 しかしこれだけ自筆の「春の岬」の文字を使い回されるのだったら(本の表紙から墓石まで)、親父も今頃は「きちんと清書したものを残しておくんだったな。」と言っているかも知れませんね。ボクもこれは失念していました。

 塔婆(とうば):墓石の脇に立てられている木の板ですね。元々は石やレンガで作った塔だったのだそうです。
・「塔婆」に詳しく歴史が書いてあります。
・「私、若僧ですが・・・」こちらは住職さんのお話でした。
・「塔婆の話」にも詳しく書かれていました。
・「日金山 東光寺」には写真があります。
 驚いたことに、この「塔婆」に印刷するプリンタもあるのですね。「塔婆印刷システム
 大したものでとても便利だと思いますが、あまり「ありがたみ」を感じられないのが残念です。